極意その5. 低音性難聴に特効の「水飲み療法」 [ 生活習慣 ]
患者に勧めて高い治療実績を示し低音性難聴に特効!
一掌堂治療院院長 藤井徳治
🚦利尿剤と同様の効果が期待できる
きっかけは、ある患者さんから「大量に水を飲んだら、その後、耳鳴りが小さくなりましたが、なぜですか?」と問いかけられたこと。
おもい当たる事があり、2008年頃から難聴や耳鳴りなどの患者さんに鍼灸治療と並行して、水飲み治療を勧めて高い治療実績を上げるようになった。
耳鼻科では、内リンパ水腫から生じる目まいや耳鳴りに対して、尿の排出を促す利尿剤を処方するのが一般的。
水飲み療法も、水を大量に飲むことで、利尿剤と同様の効果が期待できる。
効果がはっきり現れるのは、低温性の難聴(突発性の難聴)など、内リンパ水腫に要因があると考えられる病気です。
その他では、難聴を伴わない耳鳴りや、大きな音が原因で発症する急性音響性難聴にも効いたケースがある。
【水飲み療法のやり方】
①初めは1日1ℓから開始し、3日間続ける。
②むくみや体調不良がなければ、水を1.5ℓに増やし、3日間続ける。
③問題がなければ、1日2ℓに増やし、3日間続ける。
④問題がなければ、以後毎日続ける。
※水は、水道水でもミネラルウォーターでも良いが、あくまでも水だけで計量する。
※できれば、体温より温かい水がお勧め。一度に大量に飲まず、時間をかけて少量ずつ飲む。
※水飲み療法と並行して、足のかかとの真ん中「失眠(しつみん)」のツボを刺激するのもお勧め。
🚦難聴の予防や再発防止にも役立つ
治療を始めるのは、早いほど効果的。当院の実績で急性低音難聴は、発症後3週間以内に鍼灸治療を開始した場合、治癒率が100%となっている。
発症後2ヶ月を過ぎると、治癒率は落ちてくるが、改善するケースも多数ある。
発症後20年してから治療を始めたにもかかわらず、完治した例もある。ただし再発しやすくその確率は約4割ほど。
【注意点】腎臓や心臓、肝臓の疾患がある人は、症状が悪化する恐れがあるので、水飲み療法を行わないで下さい。
むくみやすい人は、3日間ほど試して、むくみや体調不良が見られたら中止する。
【水飲み療法の有効性を示すエピソード】
2015年NHKテレビの『あさイチ』で、急性低音障害型難聴(急性低音難聴)の特集が組まれ、その番組内で「たっぷりの水分摂取は有効」と推奨された。
さらに水分を大量にとると、体内で利尿ホルモンが産生され、内耳にたまったリンパ液を排出することが判明した」と紹介された。