耳鳴り・難聴を自力で治したい人のブログ

「耳鳴り・難聴を自力で治す最強辞典」から専門医が伝授する24の極意をご紹介します。

専門医が24の極意を伝授する「耳鳴り・難聴を自力で治す最強辞典」をご紹介!

耳鳴り・難聴は日常生活に大きな支障を!

耳鳴り・難聴は日常生活に大きな支障を!
名医・名治療家が耳鳴り・難聴の治し方の極意を伝授します。

耳鳴り・難聴といえばまず“耳鼻咽喉科”を連想しますよね。

耳の病気を原因として起こる場合も多くありますので、症状が続いたり、頻繁に起こる場合には、耳鼻科で検査・治療をを受けてみましょう。

耳鳴り・難聴の原因は人それぞれでしょうが、加齢による場合、耳鼻咽喉科内服治療や補聴器の使用を薦められるようです。

でも薦められたからといって、数十万円もする補聴器をそう簡単には購入出来ません!

中には薦められるままに、数年おきに買い替えている方までいます。

定職をお持ちの方ならともかく、年金生活の方なら大出費です!

他にお金のかかる事がいっぱいあるというのに。

では耳鼻咽喉科での治療・補聴器の購入以外に、どのような治療法があるのでしょうか?

そんな疑問・お悩みをお持ちの方に、どんな治療法があるかを知るために、きっと役立つ1冊をご紹介します。

耳鳴り・難聴を自力で治したい方必見の内容。


1人だけではなく各分野の専門の先生が、耳鳴り・難聴にいろんな効果のある方法を紹介されています。

自分でも出来る改善法も数多く紹介されており、きっとお役にたつ事と思います。

特筆すべきは、ヘルペスウイルスについての考察・見解から、顎関節症や、歯のクセやバランスの正常化、アゴ周辺のストレッチなどについても触れていること。

他の書籍より幅広く紹介されており、きっとあなたの役立つ1冊です。

あえて欠点をいえば、「いくつもある耳鳴り・難聴」の原因や症状が、自分の場合はどれに当てはまり、どの治療法を実行すれば良いのか少しわかりにくい、という点でしょうか。

 自力で治す方法も色々、まずは簡単な方法3つを試してみてね!


次回の更新から、
「耳鳴り・難聴を治す最強辞典」代表的な7つの治し方

から順次ご紹介して行きます。

耳鳴り・難聴は専門医の治療法で改善|耳鳴り・難聴はなぜ起こるのか?-3

危険な難聴とそうでない難聴の見分け方

「耳鳴り・難聴を自力で治す最強辞典」から、JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長 石井正則(まさのり)先生おすすめの方法を抜粋してご紹介します。

危険な難聴とそうでない難聴

危険な難聴とそうでない難聴

耳鳴りの人の9割が難聴を併発

患者さんの中には「耳鳴りはしているが、聞こえは悪くない」という人もいます。

私自身の臨床結果と照らしあわせても、耳鳴りを訴えている人の9割には、難聴の症状が見られるといっても過言ではありません。

難聴は、聞こえにくくなる「音域」によって分類できます。

高い音域が聞こえにくくなる状態を「高音性難聴」、低い音域が聞こえにくくなる常態を「低音性難聴」といいます。

高音性難聴/電話の呼び出し音が聞きにくい

高音性難聴/電話の呼び出し音が聞きにくい

高音性難聴は電話の呼び出し音やささやき声、鈴虫の鳴き声などが聞こえにくくなります。

低音性難聴は、車の走行音や波の音などが聞こえにくくなります。難聴とともに、耳閉感(耳が詰まったような感じ)を伴うこともあります。

中音声難聴は、ピアノなど楽器の音が聞こえにくくなったり、人と会話する時聞き返すことが多くなったりします。

また、音が聞こえなくなる「原因」によって難聴を分類することもできます。

“音を伝える部分” である外耳から中耳のルートに障害が起こって生じる難聴を「伝音難聴」といいます。


伝音難聴は、耳垢が詰まった状態や、中耳炎、鼓膜(こまく)の損傷、耳小骨(じしょうこつ)の異常などからも起こります。

一方、“音を伝える部分” の内耳から大脳へと通じるルートに障害が起こって生じる難聴を「感音難聴」といいます。

感音難聴は、老人性難聴や騒音性難聴のほかに、突発性難聴(なんの前触れもなく、突然に片方の耳の聞こえが悪くなる病気)や、メニエール病(内耳が水膨れをおこし、耳の神経に障害を起こす病気)などによって起こります。

一般的には、伝音難聴は難聴の原因を取り除いて適切な治療を行えば、聴力が回復するケースがかなりあります。

感音難聴のほうが治療が難しいケースが多いといえます。


老人性軟調は高音域から始まる

老人性難聴は高音域から

老人性難聴は高音域から

難聴で最も一般的なのが老人性難聴で、近年患者さんがかなり増えています。

老人性難聴は、高音域から聞こえにくくなります。

・電車やバスで女性のアナウンスが聞き取れない。
・話している時に子音を聞き間違えやすいといった傾向があります。

その後、進行すると聞こえにくい範囲が中音域、低音域へと広がっていきます。

老人性難聴は「加齢性難聴」ともいいます。

50代から現れ始めますが、早い人では40代前半から症状が出始める人もいます。

老人性軟調の場合、進行を止めることはできませんが、早めに耳鼻咽喉科で診断を受けることが大切です。

また、「騒音性難聴」という病気もあり、製鉄所や工事現場など、騒音が大きな場所で長年仕事を続ける人がなるもので、「職業性難聴」ともいいます。

工事現場などでの騒音性難聴

工事現場などでの騒音性難聴

騒音性難聴は、いったん悪化すると聴力回復が難しいので、耳栓などで耳の保護に努めるとともに、定期的に聴力検査を受ける必要があるでしょう。

大きな音刺激で急激に聴力の低下が起こるものを「音響外傷」といいます。

大音量のロックコンサートに行ったり、ヘッドホンのボリュームを一気に上げたりした時などに起こります。

こうした場合、翌朝までに症状が治まっていれば、まず問題ないでしょうが、治らない場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

こんな症状があったら、耳鼻科へ行こう!

こんな症状があったら、耳鼻科へ行こう!

「パチン」と弾ける音には要注意!

ただちに病院を受診し、治療を受けた方がよい病気があります。その1つが「突発性難聴」です。

突発性難聴は、なんの前ぶれもなく、ある日突然、片方の耳だけに起こる特徴があります。

病状の現れ方もまちまちで「朝起きたら耳がきこえなかった」「キーンという耳鳴りがして、音がきこえなくなった」などさまざまです。

突発性難聴になったら、早い治療が非常に重要です。

発症後2週間を経過すると回復が難しくなりますから、緊急を要する病気と心得て下さい。

耳鳴り・難聴は専門医の治療法で改善|耳鳴り・難聴はなぜ起こるのか?-2

生活習慣を見直すことで、耳鳴りの9割は小さくできる

見直しませんか、あなたの生活習慣を!

見直しませんか、あなたの生活習慣を!

「耳鳴り・難聴を自力で治す最強辞典」から、埼玉医科大学客員教授・川越耳科学クリニック院長 坂田英明(さかたひであき)先生おすすめの方法を抜粋してご紹介します。専門はめまい、耳鳴り、難聴、いびき、睡眠時無呼吸。著書に『あきらめないで!耳鳴りは1分でよくなる』がある。

1、耳鳴りの正体は、内耳で生じる摩擦音

耳鳴りのつらさは、なった人でなければわかりません。

また、周囲の無理解が患者さんをさらに苦しめます。

私は、そういった行き場を失った数々の患者さんを目の当たりにして、耳鳴りの治療をライフワークにしようと考えるようになりました。

耳鳴りがなぜ起こるのか、そのメカニズムを知ると、それだけで耳鳴りは軽くなります。

耳の構造図/音(振動)が伝わる仕組み

耳の構造図/音(振動)が、外耳→中耳→内耳→脳神経→脳幹→大脳へと伝わる

私たちが聞いている音は、空気の振動です。

振動は外耳道(がいじどう)中耳(ちゅうじ)を伝わり、内耳(ないじ)で電気信号に変わります。

そこから聴神経、脳幹(のうかん)を経て、大脳の聴覚野(ちょうかくや)で初めて音として認識されます。

そのどこかに異変が生じると、耳鳴りが始まります。

いちばん多いのが、内耳の障害です。

内耳の蝸牛(かぎゅう)で空気振動を電気信号に変えるのですが、その摩擦音が異常に強く聞こえると、耳鳴りとなって耳の中で響くのです。

なぜ、異常な摩擦音が聞こえるのでしょうか?それには内耳の血流が深く関係しています。

内耳の血管は、非常に微細な網のような血管(血管条)で、わずかなことで血流が滞ったり、途絶えたりすることがあります。

すると、内耳が正常に働くなり、有毛細胞の摩擦音を強く感じるのです。

また、血流が悪くなると有毛細胞に栄養や酸素が届かず、それにより異常な摩擦音が作り出されます。

こうしたことは聴覚機能を持つ人なら、誰の耳でも起こっています。

耳が聞こえるということは、耳鳴りもあるということで、どんな人にも耳鳴りはあるのです。

では、耳鳴りが聞こえる人と聞こえない人がいるのはなぜでしょうか?そこには、脳が関係しています

電気信号に変換された音が、脳幹→大脳・視覚野に届きます。その途中にある「海馬(かいば)」の感じ方が、人によって違うのです。

耳鳴りも同様で、にぎやかな中で気にならないのに、周りが静かになると、急に耳の中で音が鳴ったりします。

ずっと耳鳴りはあるのですが、脳での認知が違うために耳鳴りが聞こえたり、聞こえなかったりするのです。

2、耳鳴りを起こす8つの原因と対策

耳鳴りの原因と対策

耳鳴りの原因と対策

耳鳴りを起こす8つの原因と対策をご紹介します。耳鳴りを改善するために自分の生活習慣を知り、改善に努めましょう。

顎関節症(がくかんせつしょう)

あごの周囲に、なんらかの異常が生じている状態のこと。顎関節症であごがずれると、頭を支える首の骨にゆがみが生じます。
それにより、血流が悪化し、痛みと共に内耳に過大な負担をかけます。
対策顎関節症の治療とともに、口の中央にサージカルテープ(医療用補助テープ)を貼るなどして、鼻呼吸の習慣をつけるといいでしょう。

②内耳の異常興奮

耳鳴りは、内耳の有毛細胞が興奮して、異常音を発している状態です。
緑茶や紅茶、コーヒーを飲めば、カフェインでさらに興奮状態になります。
対策/カフェインを含まない飲み物に変えましょう。水は水道水より天然水を。
レモン汁とハチミツと水で「自家製レモネード」もお勧めです。

③化学物質の害

毛染め液の中には、有害な化学物質が多く含まれます。その1つがアニリン色素の誘導体です。
これは頭皮から脳に染み込み、耳や目の働きを司る前庭小脳(ぜんていしょうのう)に悪影響を及ぼします。
対策/毛染めには天然素材のヘナなどを活用しましょう。うるしアレルギーの場合は、海藻由来の染料にします。

④毛細血管の血行不良

タバコは耳鳴りの一因

内耳にはクモの巣のように細い血管が集まっています。タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮され、内耳への血液量と酸素供給を著しく減らし、耳鳴り発症の一因となります。
対策/タバコを吸いたくなったら、ゆっくり水を飲む、ガムを噛む、歯を磨くなどでリラックスする。喫煙者と一緒にお酒を飲まないなど。禁煙外来を訪ねるのも手です。

⑤薬物中毒・脳の劣化

農薬やシンナー、接着剤、塗料などの有機溶剤による中毒症状に、耳鳴りや頭痛、目のかすみなどがあります。長期になると小脳にも異常がでます。
多くの場合、耳鳴りなどの後遺症が残り、使用をやめても症状が進行します。
対策有機溶剤を使用する際は、じゅうぶんに換気を行い、仕事で使う場合は、防塵マスクをし肌を隠す服装にします。

音響外傷

イヤホンの使いすぎで難聴が

イヤホンの使いすぎで耳鳴りが

音には「音圧」という圧力があり、イヤホン・ヘッドホンなどで、長時間大きな音で音楽を聴けば、音圧により耳の機能が傷付きます。
これを音響外傷といい、ゲームセンターやパチンコ店、ライブなども要注意です。
対策音響外傷による耳鳴りは、治りにくい傾向があるので、耳に強い音圧を与えないよう注意し、仕事で騒音にさらされる人は、耳栓などの対策をしましょう。

ヘルペスウィルス

耳鳴りのほか、耳痛や頭痛、口内炎を繰り返すなら、ヘルペスウィルスが関与しているかも。ヘルペス帯状疱疹水疱瘡などに感染し、免疫機能が落ちている時にウィルスが活性化します。
対策/頭痛・口内炎・耳鳴りが5日異常続く場合は、耳鼻咽喉科を受診して下さい。

⑧ストレス・生活の乱れ・睡眠障害

ストレスからも耳鳴りが

ストレスからも耳鳴りが

ストレスにより、交感神経が過剰に働くと、血液の循環が滞り、内耳や脳に負担をかけて耳鳴りを起こします。
耳鳴りの改善には心身をリラックスさせる副交感神経を優位にする必要があり。そのためには、質の良い睡眠が必要です。
対策/就寝の1時間前に入浴する、就寝の15分前にはスマホ・パソコン・テレビを見ない、12時前には寝る、決まった時間に起きるなど。1日3食をとることも大切です。

目指すのは「生活に支障のないくらいまで耳鳴りを小さくする」です。
原因を突き止め、適切な対応をとれば、ゼロにはできなくても、耳鳴りの9割は減らすことができるのです。

耳鳴り・難聴は専門医の治療法で改善|耳鳴り・難聴はなぜ起こるのか?-1

あなたの耳鳴りのタイプや特徴をチェックしよう

「耳鳴り・難聴を自力で治す最強辞典」から、JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長 石井正則(いしいまさのり)先生おすすめの方法を抜粋してご紹介します。著書に『耳鳴りがスッキリする呼吸がわかった』。

耳の構造図

耳の構造図

単に耳の状態が悪いだけではない

耳鳴りと難聴は、耳の症状の中でも多くの人が悩まされている症状です。

最初に知って欲しいことは、症状が現れているのは、単に耳の状態が悪いだけではない、ということです。

症状に悩んで耳鼻咽喉科を訪れる人には、共通した特徴があります。

それが、疲労、ストレス、寝不足という3つの要因です。

こうした要因が背景にあり、それがきっかけで耳鳴りや難聴の症状が現れるケースが非常に多いのです。

しかも、患者さん自身がそれを自覚していない事も多い。まじめな人ほど疲れているのに気づかず、さらに頑張ってしまいます。

その結果、疲労が蓄積し、しだいに眠れなくなり、耳鳴りや難聴の症状が出てくるのです。

耳鳴りがどのタイプかを認識する

耳鳴りは、タイプや特徴によって、いろいろに分類されます。

耳鳴りの音が自分だけに聞こえて、他人には聞こえないものが「自覚的耳鳴り」。

多くの患者さんは、この「自覚的耳鳴り」のほうを訴えます。

もう一つが、他人にもその音が聞こえる「他覚的耳鳴り」です。

耳鳴りにも低音性と高音性がある

耳鳴りにも低音性と高音性がある

また、耳鳴りの音からも区別できます。

ブーン、ゴーッというような低い音がして、耳が詰まった感じに聞こえるのが「低音性耳鳴り」です。

一方、キーン、ピーッというような音や、金造音、電子音に似た音のするのが「高音性耳鳴り」です。

低音性耳鳴りは、低音障害型難聴やあ、メニエール病で多く起こります。

耳管狭窄症や耳管開放症といった耳の疾患で起こることがあります。

高音性耳鳴りは、短い耳管であれば、誰もが経験する耳鳴りです。

長時間続く時は、突発性難聴、老人性難聴、騒音性難聴、外リンパ瘻、などが疑われます。

さらに、耳管的な面からも分類され、1つがある日突然起こる「突発性耳鳴り」、これに対し慢性的に症状が続く「慢性耳鳴り」です。

また、患者さんの中には、頭の中で音がしていると訴える人もおり、これは「頭鳴」といい耳鳴りの一つと考えられています。

こうした耳鳴りの分類を知っておけば、耳鼻咽喉科へ行って自分の症状を説明しやすく、医師の方も診断が的確にできるようになるでしょう。

糖尿病や高血圧が原因のこともある

苦痛の程度は、4段階に分けることができます。

第1段階は、絶えず耳鳴りを感じるわけではなく、静かな場所だと気になる程度で、苦痛もあまりない軽度の耳鳴り。

第2段階は、常に耳鳴りはあるものの、何かに集中しているときは、忘れてしまっているという程度の耳鳴りです。

就寝時に耳鳴りを自覚しますが、眠れない位ほどではない、比較的軽度の耳鳴りです。

第3段階は、常に耳鳴りが感じられ、仕事や火事などに支障をきたし始める段階です。

イライラしたり、ストレスを感じたり、苦痛度がやや高くなり夜も寝付きにくくなります。

第4段階は、さらに苦痛度が増し、生活に大きな支障をきたすことになります。

夜もほとんど眠れず、睡眠不足や疲労、ストレスに悩まされます。

こうした4段階の区分は、症状の感じ方によって分けられるもので、客観的な基準があるわけではありません。

人によってはあまり気にならないということもよくありますが、「耳鳴り」や「難聴」は「健康のバロメーター」といって良いでしょう。

ウォーキングが大きな効果を発揮

毎日30分のウォーキングが目安、1時間なら理想的です。

毎日30分のウォーキングが目安、1時間なら理想的です。

疲労回復を進め、ストレスや寝不足解消するためにお勧めするのが、ウォーキングやジョギングなどの運動です。

仕事が忙しい方は、通勤の行き帰りに、1駅程度歩くようにすると良いでしょう。
1日に30分程度歩くのが目安ですが、1日のトータルで1時間歩くのが理想的です。

よく歩くことで運動不足が解消でき、よく眠れるようになります。こうした好循環ができればストレスが減り、熟睡できるようになり、疲労回復も進むでしょう。

症状が軽度ならこうした日常生活の配慮だけで、改善することもじゅうぶんあります。

それでも耳鳴りなどの症状が治らない、どんどん症状がひどくなっていく、耳鳴りと難聴が併発している、という場合には、耳鼻咽喉科を受診し、原因を突き止めることがたいせつです。

耳鳴り・難聴は専門医の治療法で改善|「食事」-耳を若返らせる常備菜ベスト3

🌿黒い食材やネバネバした食品が効果的

「耳鳴り・難聴を自力で治す最強辞典」から、りゅうえい治療院副院長・鍼灸師・管理栄養士   立花愛子先生おすすめの方法を抜粋してご紹介します。立花愛子先生は鍼灸治療とともに東洋医学の薬膳をを取り入れた栄養指導を行なっています。

毎日のメニューに滋養強壮効果の高い食材を組み込む

毎日のメニューに滋養強壮効果の高い食材を組み込みましょう。

鍼灸師として、栄養管理士として、日頃どんなものを食べると役立つのかについて、お話ししましょう。

まず、重要なのが「腎(じん)」の働きです。

腎とは、西洋医学でいう腎臓のことだけではありません。

東洋医学の腎は、腎臓の機能だけでなくもっと広い概念です。

腎は生命エネルギーの根源であり、その貯蔵庫ともなる場所です。

老化や過労によって、腎の機能が低下すると、体内のホルモン分泌や生殖機能、体内の水分代謝などの機能も低下します。

耳の症状もそれに関連して起こり、老人性難聴はその代表的な症状といえます。

腎の機能低下の原因は主に老化ですから、対策としては滋養強壮効果の高い食品を食べることが重要です。その目安となるのは次の5つです。

①黒いもの・・・黒ゴマ、黒豆、ヒジキ、ノリなど食品の色が黒いもの

②実・種・・・大豆、クルミ、栗、ヒマワリの種、各種ナッツ類など。

③ネバネバしたもの・・・納豆やオクラ、海藻類など。

④苦いもの・・・肝(キモ)の仲間と考えて下さい。

⑤塩辛いもの・・・しょうゆなど塩辛いもの、塩分を摂りすぎないよう調整します。


「耳が若返る常備菜」の作り方

この5つの要素が当てはまる食材を使った常備菜を紹介します。

クルミ黒ゴマペースト
刻んだクルミ30gと黒ゴマ30gを一緒にすり鉢でする。これにハチミツを加えたり、ヨーグルトに入れたりしてとる。

クルミと黒ゴマをすり鉢で一緒にする

クルミと黒ゴマをすり鉢で一緒にする

黒豆の黒砂糖煮
黒豆200gを水に漬けて一晩おく。そのまま火にかけ、柔らかくなったら100gの黒砂糖を加える。水気がなくなるまで煮詰めたら完成。

黒豆を水気がなくなるまで煮詰めたら完成

黒豆と黒砂糖を煮詰めたら完成

長芋の漬け物
しょうゆ・みりん・酢を大さじ6ずつ、好みで細切りした昆布を保存容器に入れる。
長芋は皮をむき、縦半分に切って保存容器で漬け込む。冷蔵庫で一晩おいたら完成。

長芋の漬け物

長芋の漬け物

🌿常温以上で食べることも重要

ご紹介した3つの常備菜は、温かい状態か常温で食べることをお勧めします。

冷たいものを食べすぎると、消化器が弱り、水分代謝が悪くなります。

耳の症状はいずれも水分代謝と関連があります。

外からの音は、耳の内耳の蝸牛(かぎゅう)という場所で、電気振動に変換され、脳へ伝えられます。

蝸牛内のリンパ液は循環しているため、水分代謝が低下して体内で水分が停滞すると、リンパ液の循環も悪化して、耳の機能に影響が出るのです。

体内の水分代謝を悪化させないためにも、滋養強壮効果のある食材を、少なくとも常温以上で食べましょう。

なお、お勧めの食材ばかり食べずに、毎日のメニューに組み込んで、バランスよく食べることが重要です。

耳鳴り・難聴は専門医の治療法で改善|「食事」- 脳の過敏症に「和食」がおすすめ

原因不明の耳鳴り

原因不明の耳鳴りは・・・

🍃脳の過敏症による耳鳴りの予防・改善に「和食」がおすすめ

「耳鳴り・難聴を自力で治す最強辞典」から、東京女子医科大学脳神経外科頭痛外来客員教授 清水俊彦(しみず としひこ)先生おすすめの方法を抜粋してご紹介します。
清水俊彦先生はテレビ出演も多く、『頭痛、めまい、耳鳴り、難病は治せる』など著者多数。

和食がお勧め

和食がお勧め

原因不明の耳鳴りは、脳の過敏症が大半。

原因のはっきりしない“耳鳴り”の大部分は、実は「脳過敏症候群(のうかびんしょうこうぐん)」によって起こることがわっかてきました。

「脳過敏症候群」とは、「脳の過敏状態」をさし、脳がささいな刺激にも反応して、神経的な興奮を起こしやす状態です。

「脳過敏症候群」の患者さんは、耳鳴りが「左右両耳に聞こえる」「左右どっちかはっきりしない」といいます。

実は、脳過敏症候群による耳鳴りは「偏頭痛」と深い関係があります。

偏頭痛自体が、そもそも脳の興奮性の高さからおきます。

まず外的な刺激で脳が過敏に反応して脳の血管が縮み、その後反動で異常に広がります。

すると血管の周囲を囲んでいる三叉神経(さんさしんけい)が刺激されます。

その情報が大脳に伝わり、痛みとして認識されたのが偏頭痛なのです。

脳の興奮を抑える正しい治療や生活習慣に努めれば、脳の過敏状態をひどくせずにすみますが、脳の興奮を放置し鎮痛剤を飲んだりするだけでは、脳はどんどん過敏になります。

その結果、脳にある音の中枢が強く刺激され出てくるのが、過敏症による耳鳴り(頭鳴・ずめい)なのです。

脳過敏症候群による耳鳴りは、脳波の測定で確定診断できます。

耳鳴りの予防改善には和食がお勧め

耳鳴りの予防改善には和食がお勧め

🍃血管の拡張を抑え、脳を安定させる食品をとろう。

脳過敏症候群による耳鳴りと考えられる場合、それを悪化させない食事や生活を心がけることが重要です。

特にお勧めしたい栄養素は、血管の拡張を抑えるマグネシウム、神経の興奮を安定させるビタミンB2です。

神経を安定させる食物繊維、脳の興奮を鎮めるカルシウムなども、とっていただきたい栄養素です。

なかでも、大豆類、海藻類、魚介類、キノコ類、根菜、緑黄色野菜などは、これらの栄養素を含む食品としてお勧めです。

一般に和食は、これらを多く使うので脳過敏を抑える効果が高いといえます。

逆に、取り過ぎを避けたい成分もあります。(中略)

赤ワインやオリーブオイル、チーズを多用するイタリア料理や、うま味調味料を多く使う中華料理は、脳過敏症候群の耳鳴りで悩む人は避けた方がいいでしょう。

喫煙や過度の飲酒が止めてね!

喫煙や過度の飲酒などの生活習慣は改善しましょう。

このほか、耳鳴りを予防・改善するには、喫煙や過度の飲酒といった嗜好品、高い温度の入浴、過度のダイエットのような生活習慣を避けることも重要です。

同じ耳鳴りでも、原因によって対策が違います。

脳過敏症候群による耳鳴りと考えられる場合は、ぜひこれらの対策を実施し、改善を目指してください。

耳鳴り・難聴は専門医の治療法で改善|「生活習慣 」- カメのポーズ

医師考案のポーズで頭部への血行が改善し、耳鳴りを撃退 。

はしもと内科外科クリニック院長 橋本和(はしもとかずや)先生

 カメのポーズ(うつぶせ)

カメのポーズ(うつぶせ)
🚦患者に指導し効果を上げている「医療ヨガ」

(橋本和哉院長)が考案した医療ヨガ「寝ヨガ」は、寝て行うポーズ中心で、クリニックでは寝ヨガの教室で多くの患者さんに指導して、耳鳴りや患者さんに指導しています。

そして、耳鳴りやめまい、関節痛など、さまざまな症状の改善に効果を上げています。

「寝ヨガ」の数あるポーズの中から、耳鳴りの解消に役立つ「カメのポーズ」を紹介します。

【最初に呼吸の練習】
あお向けになり、左右の手のひらを重ねておなかに置く。おなかを膨らませながら鼻から息を吸い、お腹をへこませながら鼻か口から息を吐く呼吸を、2~3回ゆっくり行う。

【カメのポーズ】
①うつぶせになり、手を肩幅より少し広めにして前に伸ばす。首の後ろの筋肉が収縮するように、あごを軽く上げる。

②息を吐きながら、体の軸を中心にゆっくりと右へ60度回転し、息を吸いながらゆっくり元へ戻る。

③②と同様に、反対側も行う。終わったらあごを下ろして、全身の力を抜く。

①~③を1セットとし、1日に1~2セット行う。

🚦1回の実践で効果を実感する人も!

耳なrに悩む人は、首や肩の筋肉が凝り固まっているケースが多いものです。

筋肉の凝りが、頭部への血流を滞らせ、耳鳴りの原因となると考えられます。

「カメのポーズ」を行うと、首や肩、背中まで筋肉をゆるめることができます。その結果、頭部への血流が改善することで、耳鳴りの改善が期待できるのです。

寝ヨガの効果は、血行促進だけではありません。体の痛みや不調を取り除くには、血流のほかに、リンパ液と気(一種の生命エネルギー)の流れを促進することが重要です。

筋肉をゆるめれば、この3つの流れを改善することができるのです。

1回のヨガで効果を実感する人もいますが、再発を防ぎ健康を保つには、毎日短時間でいいので継続することが重要です。

ぜひ「呼吸の練習」「カメのポーズ」を続けましょう。

耳鳴り・難聴は専門医の治療法で改善|「生活習慣」- 快聴ウォーキング

  • [ 生活習慣2] 内耳を柔軟にする歩き方

    「快聴ウォーキング」で耳鳴り・難聴が改善!


     国際医療福祉大学病院耳鼻咽喉科教授 中川雅文(なかがわまさふみ)

  • 🚦半年歩けば動脈硬化が顕著に改善

    都会と地方では、どちらが難聴になりやすいと思いますか?

    最近では都会より地方で難聴に悩む人が増えている。その原因は車にあった。

    地方の方が、圧倒的に車に依存した生活が多く、歩く機会も少なく運動不足に陥っている。

    その為歩く頻度が減り→運動不足となり→代謝・血行が悪化する→体重が増加傾向となり→肥満となる→そして動脈硬化が進行する。

    こうして内耳の末梢血管で動脈硬化が進行した結果、耳鳴り・難聴が引き起こされる。

    私は耳鳴りや難聴の患者さんに、動脈効果を改善させるセルフケアの1つとして「ウォーキング」を勧めている。

    「ウォーキング」は1日60分歩くのが理想だが、最初は30分を目標に、最低でも週に3~4回は歩き、回数や時間を徐々に増やしていくと良い。

    「ウォーキング」を半年続けた患者さんの頸動脈の血管の厚みを測定すると、運動前に比べ血管壁の厚みが0,1mm以上も減っていた人が多数いた。

    血管壁の厚みが0,1mm以上も減るというのは、動脈硬化が顕著に改善したということ。

    「ウォーキング」を半年続けた患者さんには、難聴や耳鳴りの症状が軽くなったり、消失したりした人も出てきた。

    「快聴ウォーキング」のやり方

    「快聴ウォーキング」のやり方
    🚦耳栓を軽く耳に入れて歩くだけ!
  • ウォーキングの効果をさらに高める秘訣がある。それが、耳栓をしてやや速めの速度で歩く「快聴ウォーキング」です。

    耳栓をして歩くことで、内耳にあるアブミ骨筋という筋肉が柔軟になる効果が期待できます。

    アブミ骨筋は、鼓膜から伝わった振動を増幅・抑制し、調整する働きをしています。

    アブミ骨筋がうまく働かなくなると、騒音の制御ができなくなり、難聴や耳鳴りを引き起こす危険性が高まります。

    難聴や耳鳴りの予防・改善のためには、このアブミ骨筋を柔軟に保つ必要がある。

    耳栓をして歩くと、自分の足音が骨を介して聞こえ、アブミ骨筋が足音を遮断しようとしてアブミ骨筋の柔軟運動につながる。

    ウォーキングは、動脈硬化の改善はもちろん、難聴や耳鳴りの予防・改善の対策として、非常に有効です。

    ※快聴ウォーキングの耳栓は、綿を丸めたものが良く、音が完全に遮断しないよう軽く入耳にれる。普通の耳栓では車などの音が聞こえず危険。